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Race Report - 第4戦 富士スピードウェイ

一日目 予選(2019年7月13日/曇り~雨/ドライ-ウェット)

予選レポート

今季初となる雨の予選は厳しい結果に

今シーズンの折返しを迎えた全日本スーパーフォーミュラ選手権。その戦いの舞台となる静岡・富士スピードウェイは、朝からすっきりとしない曇天となり、午後からの予選を待っていたかのようなタイミングで雨模様へと変化。KONDO RACINGにとって、逆風が吹く状況を生み出すことになってしまった。

レースウィーク初日にあたる金曜日に行われた専有走行で3号車の山下健太選手が3番手、4号車の国本雄資選手が5番手のタイムをマークするなど好調な滑り出しを見せていたKONDO RACING。高速サーキットの富士で予選上位のグリッドを得られる可能性が高まり、いい流れを構築することができた。 そして迎えた予選日。薄曇りの中、ドライコンディションで1回目のフリー走行が始まると、両選手はミディアムタイヤを装着してコースインし、フィーリングを確認しつつセッティングの調整を進めていった。

セッション中盤、スープラコーナーの立ち上がりを走行中だった国本選手がまさかのスピンを喫するも、自力でピットに戻り走行を再開。終盤にソフトタイヤでのアタックシミュレーションが始まると、山下選手が1分22秒730のタイムで暫定トップにつくなど、好調をアピール。最終的に山下選手が3番手、そして国本選手は5番手のタイムでセッションを終えた。

この流れを維持したいと願うチームだったが、正午を過ぎると次第に天候が悪化。ついにはサポートレース中に雨が落ち始め、午後2時45分からのノックアウト予選が開始する頃には完全なウエットコンディションとなり、全車ウエットタイヤでコースインする状況へと変わってしまった。

第2戦オートポリスでもウエットコンディション下での予選が実施されたとはいえ、実のところ本格的なタイムアタックが行われたとは言い難く、今回がシーズン初の雨の予選という状況。もちろんドライバーにとってもSF19では初となるレインアタックだったが、山下、国本両選手にとっては予想以上に厳しい展開となる。中でも国本選手はアタック時にバードストライクに遭遇、思わぬハプニングに見舞われた。幸い、クルマへのダメージはなく、そのままアタック可能となったが、Q1が終わると、国本選手が13番手、そして山下選手が18番手という思いもしない結果に終わってしまった。両選手ともタイヤがグリップせず、思うようなアタックができなかったという状況を踏まえ、決勝に向けて出来得る限りの準備をし、決勝では必ずや粘り強い戦いを見せてくれるものと期待したい。

公式予選記録

Pos. No. TEAM DRIVER Q1 Q2 Q3
1 64 TCS NAKAJIMA RACING アレックス・パロウ 1’36.921 1’38.220 1’39.167
2 39 JMS P.MU/CERUMO・INGING 坪井 翔 1’37.371 1’38.557 1’39.252
3 19 ITOCHU ENEX TEAM IMPUL 関口 雄飛 1’37.231 1’37.791 1’39.311
4 16 TEAM MUGEN 野尻 智紀 1’37.976 1’38.352 1’39.890
5 37 VANTELIN TEAM TOM’S ニック・キャシディ 1’37.251 1’38.449 1’40.021
6 38 JMS P.MU/CERUMO・INGING 石浦 宏明 1’37.195 1’37.924 1’40.051
7 8 UOMO SUNOCO TEAM LEMANS 大嶋 和也 1’37.967 1’38.882 1’40.832
8 65 TCS NAKAJIMA RACING 牧野 任祐 1’37.453 1’38.654 1’53.080
9 1 DOCOMO TEAM DANDELION RACING 山本 尚貴 1’37.770 1’39.136  
10 36 VANTELIN TEAM TOM’S 中嶋 一貴 1’37.692 1’39.209  
11 17 REAL RACING 塚越 広大 1’37.628 1’39.649  
12 5 DOCOMO TEAM DANDELION RACING 福住 仁嶺 1’36.868 1’43.674  
13 4 KONDO RACING 国本 雄資 1’38.128    
14 20 ITOCHU ENEX TEAM IMPUL 平川 亮 1’38.186    
15 50 B-Max Racing with motopark ルーカス・アウアー 1’38.234    
16 51 B-Max Racing with motopark ハリソン・ニューウェイ 1’38.247    
17 7 UOMO SUNOCO TEAM LEMANS アーテム・マルケロフ 1’38.261    
18 3 KONDO RACING 山下 健太 1’38.273    
19 18 carrozzeria Team KCMG 小林 可夢偉 1’38.436    
以上予選通過
  15 TEAM MUGEN パトリシオ・オワード      

近藤監督のコメント

なんとも言えないタイミングで雨になってしまいました。前日の専有走行と朝のフリープラクティスのドライコンディションでの結果を見て予選にも期待をしていましたが、まさかの結果ですね。

モニターを見ながら、両者ともタイムが上がってこないなぁと気にかけつつ、まだ10分も時間があるからと思って見守っていましたがなかなかタイムが上がらず…。最後の5分で! と期待を寄せるもそのままで終わってしまいました。

明日、後ろからの追い上げは難しいでしょうが、チームがしっかりといいクルマを用意し、そこでドライバーふたりに頑張ってもらうのみですね。

山下 健太選手のコメント

朝のセッションでいい調子だったので予選も…と思っていたのですが、雨になったことで状況が変わりました。結果としてはしょうがないという気持ちです。Q1での結果がトップと1.4秒と大きく違うので、言い訳かもしれませんが、どうしようもなかったと受け止めています。

正直、このSF19で雨の練習はしていないし、確かにオートポリスでは雨の予選でしたが、あの時はアタックしていないようなものだったし…。今日はデータも無い中での予選だったので、タイムを伸ばすこともできませんでした。タイヤを温める分にはまったく問題はなかったのですが、さぁいよいよアタック、という時点になるとまったくスピードがありませんでした。これまで晴れのコンディションでデータを積み重ねてきた中で、いきなりの雨の予選となり、つらい結果となりました。

晴れだと今回は自信があっただけに残念です。雨量で誰が速いか、都度変わってしまうような展開だったので、決勝も雨になれば、その繊細な状況でどんなレースができるか、未知ですね。

国本 雄資選手のコメント

今日は午後2時過ぎから雨になるという予想はできていました。その通り降ってきたので、雨用にセットを振って準備して行ったのですが、それでもちょっと足らずに、クルマのバランスも良くなかったし、グリップも低かったですね。総じてあまりいい予選ではなかったです。雨量的には、普通に濡れている状態で、新しいウエットタイヤを2セット投入してアタックしたのですが、2セット目のタイムが上がらず、1セット目の方がタイムが出ていました。最初のアタックの方が雨量が少なかったのかもしれないですね。ただ走っている感じではそういう雰囲気もなく、『2セット目のタイヤでアタックをうまくまとめることができたらタイムが出る』と思っていました。ところが大半のクルマが2セット目でタイムを伸ばせなかったようですね。コンディションが悪い方向に行ったのかもしれません。

雨寄りのセットにはしていたものの、路面等条件が悪くなるとクルマのパフォーマンスがどうしても下がってしまうことは今週の走り始めから感じてはいました。ミディアムタイヤでもちょっと苦労はしていたし。それが雨になればなおさら状況が悪くなってしまうので、ちょっと厳しい予選になってしまいました。

決勝ではこのまま行くとかなり厳しい展開になるでしょうが、戦うためにも何かを大きく変えることが必要だと思います。そのためにエンジニアはじめ、みんなが色々と取り組んでくれているので、少しでも改善の兆しが見えるようなレースにしたいと思います。ソフトでは今朝もトップ5にいることができ、いいチャンスもあるので、明日はしっかりと見極めて今後に活かせるような戦いがしたいですね。

エンジニアのコメント

【3号車】

ドライコンディションでいい流れを見せていただけに、今日の天候の変化によって大きく流れが変わってしまったのは残念です。明日の天候に合わせ、改めてクルマの見直しをしてレースに挑みたいと思います。

【4号車】

ウエットコンディションの中、レインタイヤに見合ったセッティングを見極めることが難しい状態でした。根本的な見直しを行うことで、決勝でしっかりと戦えるようできることすべてに取り組みたいと思います。

二日目 決勝(2019年7月14日/雨/ウェット)

決勝レポート

雨のセットアップが合わず、厳しい戦いに

雨の行方が気がかりだった第4戦富士大会。決勝日は朝から不安定な天候が続き、決勝レースは完全ウエットコンディションの中で行われた。後方からの追い上げに期待がかかったKONDO RACINGの2台だったが、準備したセッティングが思うように稼動せず苦戦。結果、我慢の走行でひたすら周回を重ねるという厳しい内容に甘んじている。

朝のフリー走行は午前8時40分にスタート。30分間のセッションは終始レインタイヤを装着して周回。雨用セットの確認が主な作業となる。しかしながら、このあと天候が徐々に回復。依然として日差しには恵まれなかったが、スリックタイヤでの決勝が行われる可能性が高くなり、各チームとも慌ただしくセット変更に着手していた。

だが、決戦直前に与えられる8分間のウォームアップ走行開始を前に天候は一変。再び雨が落ち始め、瞬く間に路面を濡らしてしまう。結果、全車改めてウエットタイヤでの出走を強いられ、またスタートもスタンディング方式からセーフティカー(SC)ランによる幕開けへと変更された。

午後1時45分、55周に渡る戦いが始まり、SCに先導された全20台が周回を開始。気温22度、路面温度23度と、この季節らしくないコンディションの中でSCランが3周に渡って続き、4周目から実質的なレースとなる。KONDO RACINGは4号車国本雄資選手が13番手から、そして3号車山下健太選手は18位からスタートを切ったが、降り続く雨の中、攻防戦を繰り広げるというよりは、どちらかと言えばポジションキープに努める状態。だがその思いとは裏腹にクルマのペースアップが望めず、存分なスピードがない状態で周回を重ねていくこととなった。

降り続く雨、存分な視界確保もままならないという劣悪なコンディションながら、国本、山下両選手は集中力を途切れさせることなく懸命の走りを重ねていく。マシンコントロールも難しい中、なんとかコースに踏みとどまりながらチェッカーを目指す両選手にとって今シーズン一番のタフな戦いになったのは言うまでもない。また同時にライバルたちとの攻防戦もなく、つらく、孤独な戦いでもあった。

なお、フルウエットのレースは当初55周を予定していたが、残り周回数と時間の兼ね合いから、規則により95分間のタイムレースでの成立が優先される。結果、53周終了時にチェッカーフラッグが提示され、国本選手が15位、山本選手が17位でレースを終えている。

決勝結果

Pos. No. TEAM DRIVER LAPS TIME DELAY
1 64 TCS NAKAJIMA RACING アレックス・パロウ 53 1:36’27.150 13 Laps
2 39 JMS P.MU/CERUMO・INGING 坪井 翔 53 1:36’40.509 13.359
3 37 VANTELIN TEAM TOM’S ニック・キャシディ 53 1:36’41.830 14.68
4 16 TEAM MUGEN 野尻 智紀 53 1:37’17.725 50.575
5 36 VANTELIN TEAM TOM’S 中嶋 一貴 53 1:37’18.483 51.333
6 18 carrozzeria Team KCMG 小林 可夢偉 53 1:37’19.598 52.448
7 38 JMS P.MU/CERUMO・INGING 石浦 宏明 53 1:37’23.082 55.932
8 19 ITOCHU ENEX TEAM IMPUL 関口 雄飛 53 1:37’37.113 1’09.963
9 5 DOCOMO TEAM DANDELION RACING 福住 仁嶺 53 1:37’38.585 1’11.435
10 65 TCS NAKAJIMA RACING 牧野 任祐 53 1:37’46.018 1’18.868
11 1 DOCOMO TEAM DANDELION RACING 山本 尚貴 53 1:37’49.860 1’22.710
12 20 ITOCHU ENEX TEAM IMPUL 平川 亮 53 1:37’54.871 1’27.721
13 8 UOMO SUNOCO TEAM LEMANS 大嶋 和也 52 1:35’58.886 1Lap
14 15 TEAM MUGEN パトリシオ・オワード 52 1:36’45.333 1Lap
15 4 KONDO RACING 国本 雄資 52 1:36’58.335 1Lap
16 51 B-Max Racing with motopark ハリソン・ニューウェイ 52 1:37’27.581 1Lap
17 3 KONDO RACING 山下 健太 51 1:36’35.028 2Laps
18 17 REAL RACING 塚越 広大 51 1:37’41.791 2Laps
19 7 UOMO SUNOCO TEAM LEMANS アーテム・マルケロフ 50 1:37’00.444 3Laps
以上完走
20 50 B-Max Racing with motopark ルーカス・アウアー 40 1:38’00.821 13Laps

SCスタート:13:45

SC導入時刻:13:45~13:54 スタート~3Laps

本大会にて実施したドーピング検査の分析結果により、JAFが競技結果成績に訂正を行うことがあります

※Car No.20は、H項(SCリスタート)違反により、ドライビングスルーペナルティを科す


Fastest Lap

No. TEAM LAPTIME
64 TCS NAKAJIMA RACING 1'42.135 13/53 160.834km/h

近藤監督のコメント

今日の結果は雨がすべて。一度はドライでのレースになるかと思いましたが、直前に雨がまた降り始め、セッティングを雨寄りのものに戻したのですが十分ではなかったようです。ドライバーのふたりはセットが十分に合っていない状態のクルマでひたすら我慢の走りを続けることになりました。結果は厳しいものでしたが、この先、雨のレースがないわけではないので、これを今のチームの課題としてしっかりと受け止め、収集したデータをもとに今後に活かしていきたいと思います。

今シーズンは開幕戦から3戦連続でポイント獲得を果たしていたのですが、残念ながらこの富士戦で途切れてしまいました。シーズンの戦いも次から後半戦に入るわけですが、しっかりと挽回できるよう、改めて気を引き締めて頑張ります。今日のことは”雨降って地固まる”ではありませんが、この悔しさをバネにさらに躍進できればいいと思っています。

山下 健太選手のコメント

一旦雨が上がったので、決勝レースはソフトタイヤでのレースができると期待していたのですが、直前になってまた雨に戻ってしまったので、雨仕様のセッティングに変えてレースに挑みました。

しかしクルマはコース上に留まっているのが精一杯の状況で、タイヤもグリップせず、普通に走っていても後方のクルマに抜かれてしまうほどスピードが十分ではありませんでした。その後も前のクルマに着いて行こうと頑張ったのですが、全然追いつかない状態でしたね。どうしてか分からないくらいペースが上がらず、厳しいレースを強いられてしまいました。モチベーションをキープするのも大変な一戦でした。

国本 雄資選手のコメント

タイヤの内圧が低かったのか、スタート直後はタイヤグリップが得られず、後方のクルマに先行されてしまいました。一方でタイヤが温まり、視界も良くなってくると自分のペースで走れるようになっていたのでしばらくは速いペースで走ることができたし、逆転もできたのですが、そこがピークだったと思います。

グリップしなかったせいもあり、その後はウエットタイヤが壊れてしまったんです。結果、ペースを上げることもできませんでした。今回は根本的にグリップしなかったのですが、総じていえば、ウエットはかなり課題が多いと思います。でも今日のレースでデータをしっかり取れたので、精査してクルマを作っていきたいですね。

エンジニアのコメント

【3号車】

うまく噛み合わない戦いになってしまいました。決勝に向けて雨が止む方向で一旦セットを組みましたが、レース直前に雨へと変わったので、グリッドで調整し直したのですが…。その調整が結果として中途半端な状態に導いてしまったようです。残念です。

【4号車】

朝のフリー走行がレインコンディションでのセッションになったので、そこで確認したセットを元に決勝直前に雨用のクルマに変更したのですが、方向性が異なってしまったようです。うまく合わせきれなかったですね。

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